産後クライシス

37歳女性、4歳年上の夫と結婚して8年目の主婦です。

出産を機に夫婦の間に起こる「産後クライシス」に、私も長く悩まされました。

出産した瞬間から自分の体も心も、全てを酷使して24時間体制で育児をしていた(つもりの)自分の目からは、自分の生活ペースを乱さず、産前とまるで同じように暮らしている(ように見えた)夫のことがまるで理解できませんでした。

初めての育児にもっと一緒に慌てたり、悩んだり、苦しんだりして欲しかったのだと思います。突然生活の全てが大きく変化してしまった私自身の心身両面の痛みに、もっともっと共感して欲しいと常にイライラしながら行動していて、夫との関係もギスギスしがちでした。

そんな時、タイトルに惹かれて手にとった本で、著者自らが体験した「産後クライシス」が赤裸々に綴られているのを見つけました。

川上未映子著「きみは赤ちゃん」の「産後編 産んだらこうなった!」中の項目「夫婦の危機とか、夏」に書いてあった「(夫であり、子供の父親である)あべちゃんにもわかってもらえないのだ。わかってもらえるはずがないのだ。なぜなら、他人なのだから。」「しかたないのだ。わたしだって、人にたいしてはそのように存在することしかできないのだから。」です。

そして、今の孤独をわかってもらえないのは「なぜなら、他人なのだから」という言葉と、「これまでもまわりにいたはずの母親たちに、自分だってやさしくしてはこなかった、気づかなかった」「わたしだって、人にたいしてはそのように存在することしかできないのだから」という言葉に衝撃を受けました。

全くその通りだと思いました。

この言葉のおかげで、自分の痛みや苦しみだけに執着して、解ってもらえないと泣いたりイライラしたりしているだけの自分を客観的に省みることが出来ました。

自分だって経験したことのない痛みを自分のことのように感じるのは難しいと気付き、他人である夫にだって同じことが言えるんだな、と考えるようになりました。

それからは、「他人なのだから口に出さないとわからない」ということを前提に夫に接することができるようになりました。

イライラすることがあったら早めに夫に口なり手紙なりで伝えて、そのことに対して話し合いが出来るようになりました。

夫も私の話を受け入れてくれ、以前よりもずっと家事や育児に協力してくれるようになりました。

私と同じように「産後クライシス」に悩まされ、夫との関係が一時的に悪くなってしまっている人に知ってほしいです。

「産後クライシス」は環境の大きな変化と、ホルモンの変動によって起こるものです。

決して自分自身の考え方が悪いわけでも、自分の性格のせいでもありません。今は辛い思いでいっぱいになってしまっていても、時間が経てば経つほど落ち着いていくはずです。どうか身近な人と話したり、SNSで誰かとコミュニケーションをとったり、本やネットで経験談を読んだりして、気を紛らわせて下さいね。